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2014年01月20日

エアーガンと法律に関するちょっとした考察

こんばんは。

いろいろと以前から考えを深めていた事柄について、以下では考察を進めていきたいと思います。

我が国においてのエアーガンの趣味の世界では特に問題になる、「法律」についてのお話です。

エアーガンと法律に関するちょっとした考察


現在、大まかに言って「ハンドガンタイプのエアーガンのフルメタル化」と、「一定基準以上のパワーを持つソフトエアーガンの所持」
について、銃刀法で厳しく取り締まられているようですね。

後者については、弾速計で弾速を測って基準値を超えないようにすればよいので対策がしやすいのですが、
前者については明確な基準がなくあやふやなことから様々な問題を生んでいるようです。

では、今回は前者について少しハッキリするべく述べていきたいと思います。

とりあえずは法律的なものですが、以下の「銃刀法」によって取り決められています。

第二十二条の二  何人も、模造けん銃(金属で作られ、かつ、けん銃に著しく類似する形態を有する物で内閣府令で
定めるものをいう。以下この項において同じ。)を所持してはならない。ただし、事業場の所在地を管轄する都道府県公
安委員会に届け出て輸出のための模造けん銃の製造又は輸出を業とする者(使用人を含む。)が、その製造又は輸出
に係るものを業務のため所持する場合は、この限りでない。
2  前項ただし書の届出に関し必要な細目は、内閣府令で定める。

(販売目的の模擬銃器の所持の禁止)
第二十二条の三  何人も、販売の目的で、模擬銃器(金属で作られ、かつ、けん銃、小銃、機関銃又は猟銃に類似
する形態及び撃発装置に相当する装置を有する物で、銃砲に改造することが著しく困難なものとして内閣府令で定める
もの以外のものをいう。次項において同じ。)を所持してはならない。
2  前条第一項ただし書及び第二項の規定は、模擬銃器の所持について準用する。


要約すると、金属製のけん銃に見えるガンは個人による単純所持、販売を一部の例外「輸出のため」を除いて禁止する.......
ということですね。

では、「①金属製」および、「②けん銃」とはなんでしょうか。

①については、現在明確な基準がありません。
エアーガンの表面積の50パーセントを金属製パーツが埋めると違法.....というのが定説となりつつあります。

なぜ、それが定説となっているかは、現在のエアーガン事情によって説明できます。

現状にてWE等のハーフメタル製のガン「スライド、アウターバレルが金属製のもの」が様々なショップ「警察官立寄所にもなっている大規模小売店でも」で平然と販売されており、それらが摘発された事例は今のところありません。

また、国内のメーカーによるハンドガンタイプのエアーガンでも、50パーセントに達しないほどですが外装パーツに金属がつかわれているケースが多々存在します。
たとえば、それらのガンとしては、WAのM1934やM1911シリーズ、マルイのハイキャパシリーズ、タナカのM36やM49、M29などのリボルバーなどがあげられます。

銃身「アウターバレル」などの主要な部品にも、WAのガンのように金属が使われている場合も有ります。
その中でもWAのM1934は、アウターバレルとグリップパネルが金属製で有りますので、
50パーセントをぎりぎり超えないにしろ、きわめて高い割合での「金属化」がメーカー出荷の初期状態にて実施されています。


上記で挙げたように、一定割合「50パーセント以下」の金属化は国内にて「合法状態」として取り扱われるようですが、
総金属化の場合はその限りではありません。

最近、国内にてWE等のフルメタルのガンがネットショップにて販売されているのをよく目にします。
これらは、スライドとフレームとを組み合わせた、いわゆる完成品の状態で所持すると完全に違法行為になりますね。

次に、②けん銃についての定義ですが、ウィキペディアによると以下の3点になります。

A.「小型である」
銃床を持たず銃身が短く携帯性に優れている。各国の警察官も拳銃を携行している事が多い。犯罪者の側も隠し持つために有利であるので、大型銃と比較し所持規制が厳しい傾向にある(アメリカでも自宅に置く「所有」は規制が緩いが、「携行」は警察官を除き許可制)。

B.「拳銃弾を用いる」
小銃弾に比べて装薬量の少ない拳銃用弾薬を用いる。拳銃は銃身が短いため銃身内での弾頭の十分な加速が望めず、弾頭重量によってパワーを稼ぐ必要がある。
そのため拳銃弾は小銃弾に比べ短いが口径は大きい傾向にある。結果として近距離で十分な威力を持つが距離による威力減衰が激しい特性がある。

C.「片手でも射撃が可能」
拳銃弾は小型で低威力のため、反動が少なく片手でも使用できる。片手で使用できないものは拳銃の範疇に含めない。ただし片手持ちでは射撃精度が低くなる為、現在は両手で保持する射撃姿勢が主流である。

上記の定義「A.B.C」も結構ややこしいもので、個人的にはちょっと判断に迷うところがあります。

たとえば、上記も踏まえて一般的に拳銃と呼ばれるものは、
銃について明るい方ならご存知の「M92F、グロック17、CZ75、SAA、M36、M29、コルトパイソン」などがあげられます。

「AK47、AKM、M4A1、HK416」などは、A.B.Cのいずれにも当てはまらないので、
「けん銃」ではないということになります。
まあ、AUGやM4A1等の一部のモデルにおいて、9mmパラを使用するモデルはありますが......

UZIやMP5シリーズなどは、ストックとハンドガードを有しており、また社会通念上「けん銃」という認識ではないと考えられますので、
「けん銃」ではないという認識で正しいと思います。
我が国の警察特殊部隊では、MP5Jを「高性能機関けん銃」というネーミングで採用しているようですが.....
政治的な理由からでしょうか.....

話が脱線してしまいました。すみません.......。

M11A1やVZ61などの短機関銃はどうでしょう。
エアーガンと法律に関するちょっとした考察
エアーガンと法律に関するちょっとした考察

折り畳み式のストックは装備しているものの、
一般的なけん銃とほぼ同じサイズであり、実銃は拳銃弾を使用します。
しかしながら、社会通念上において「けん銃」という認識ではないとの見方もできます。

VZ61においては、銃刀法改正によってハンドガンタイプのフルメタル製のガンの所持について規制された後も、ハドソン製の外装において金属をを主な材質としたモデルガンが、問題なく販売されたという歴史的事実が存在するので、
当局においては「けん銃ではない」という認識のようです。

VZ61を歴史的事実により「けん銃ではない」とすると、M11A1はどうでしょうか.....?
国内において、「けん銃ではない」とされるVZ61と比較して、サイズおよび、機能的にはほぼ変わらないことより、「けん銃ではない」という見方ができます。
「VZ61はマガジンが突き出すのでM11A1とは形状が違うのではないか」という意見もあるかと思いますが、
マガジンのの着脱でVZ61が「けん銃」であるか否かがわかれるのであれば、
VZ61のモデルの所有者はマガジンの着脱が行えないこととなります。

よって、VZ61とM11A1の形状的、サイズ的な同一性が証明できました。

では、機関けん銃についての定義的見解は一旦置きまして、
ライフルタイプのガンを短縮化したモデルはいかがでしょうか.....?

たとえば、M1892やM1873を短縮化した「a.ランダルカスタム」や、水平2連式散弾銃を短縮化した「b.マッドマックス」、M16を短縮化した「c.パトリオット」、イサカ M37を短縮化した「d.M37ソウドオフ」などがあげられますね。

エアーガンと法律に関するちょっとした考察
エアーガンと法律に関するちょっとした考察
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エアーガンと法律に関するちょっとした考察
エアーガンと法律に関するちょっとした考察
エアーガンと法律に関するちょっとした考察


この中で、「けん銃」であるとされる可能性が最も高いと仮定できるのは「a.ランダルカスタム」であると考えられます。

4つのモデル内で比較した上で比較的コンパクトであり、片手で使用でき、また拳銃弾を使用します。
A.B.Cをすべて満たしているとの見解も可能です。

しかしながら、このモデルは国内メーカーでありますマルシン工業株式会社やMGCより銃刀法が改正された後も
フルメタル、フルウッドで販売されており、その事実により当局によっても「けん銃ではない」という見解のようです。

となると、このランダルカスタムよりも比較的大型であり、かつけん銃弾を使用しないその他3つのモデルは「けん銃でないが故にフルメタル、フルウッドでも合法である」という見解ができます。
ちなみに実銃において、弾薬はそれぞれ、aにおいては「38ロングコルト弾」、bdにおいては「12ゲージショットシェル」、cにおいては「5.56NATO弾」を使用します。

エアーガンとして所有するうえでは、弾速は基準値を超えないようにすればOKですね。

今回は、わが国では問題となりやすい、「エアーガンと法律」について考察しました。

その内容を端的に述べるとすれば、以下の通りです。
①ハンドガンタイプのエアーガンの総金属化はNG。
②ハーフメタル以下では合法状態。
③VZ61、M11A1などの短機関銃はハンドガンではない=総金属化OKという解釈が濃厚である。
④ライフルタイプのガンを短縮化したモデルは、ハンドガンではない=総金属化OKという解釈が濃厚である。

上記については、あくまでこのままエアーガンを扱う方のモラルが維持できた場合の話となります。
現時点では、この解釈は妥当と考えられますが、エアーガンを使う方のモラルが低下し、
犯罪が多発すると当局も規制強化を進める可能性が高まりまして、この限りではありません。

エアーガンは玩具です。
様々な企業様の企業努力によって精巧に作られていまして、
安全かつ精巧にできておりまして、日本の宝であると考えています。

今日では海外でソフトエアーガンブームが到来しているらしく、中でも質の高い
MADE IN JAPANな我が国のメーカーのものが人気を博しているらしくて、今後の重要な輸出品目になる可能性を
持っています。

そのような素晴らしいソフトエアーガン文化を絶やさないためにも、各々のユーザーが責任を持ってソフトエアーガンを
コントロールする必要があると考えます。

エアーガンの基準値を超えてしまうようなカスタムや、器物破損や傷害などの犯罪行為はダメ、ゼッタイですね。

長文失礼しました。


「CUSTOM GARAGE BSA」




























Posted by custom garage bsa  at 19:14 │Comments(0)

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